バイオフィルム除去
バイオフィルムという言葉を聞いたことがあるでしょうか。バイオフィルムとは様々なばい菌などが固まって膜や固まりなどを形成している状態のことです。ごく身近な例としてはキッチンの流しの隅のヌルヌルした場所などはなかなかクリーニングの行き届かない所であるため最近などの絶好の繁殖地となります。周囲の水分を吸収して細菌は何億という数にも増殖し、特有のヌメリのある固まりとなります。
実はこのばい菌や細菌の集合体であるバイオフィルムは人体の中にも存在しているのです。それは口の中です。歯の下部を覆うようにして存在する歯周は歯とピッタリとくっ付いているように見えますが実はわずかに隙間があります。ここに細菌がたまってバイオフィルムを形成するのです。歯磨き前の歯の裏やよく磨かれていない歯の根元の辺りがヌルヌルする感じであれば、細菌の固まりであるバイオフィルムは残っているということになります。
歯の根元に存在するバイオフィルムの場合は「歯肉縁上のバイオフィルム」、「中間のバイオフィルム」、「歯肉縁下のバイオフィルム」というふうに3層から成り立っています。これらのうち歯肉縁上のバイオフィルムや中間のバイオフィルムは歯磨きやデンタルフロス、マウスウォッシュなどである程度取り除くことが可能ですが、歯肉縁下のバイオフィルムについてはそのまま残ってしまいます。
このやっかいな歯肉縁下のバイオフィルムを取り除くにはウォーターピックを使用する以外に自宅でできる方法はありません。ウォーターピックは水流で歯周の中までくまなく洗いますから歯肉縁下に隠れているバイオフィルムでも残らずかき出してクリーンな状態にしてくれるのです。ウォーターピックはさらに歯周や歯肉に適度な刺激を与えることでこうした雑菌などの繁殖をおさえる効果もあります。
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